令和7年度宅建試験 解説 【税その他】

今回は問23~問25、問46~問50の計8問、「税その他」の解説を致します。特に税に関しては、今年はやや難しかったといえます。その他の問題は、比較的解きやすかったので、逆に落とすことでかなり痛手になったともいえます。

目次

問23 登録免許税

【問 23】 土地の売買による所有権の移転登記等に係る登録免許税の税率の軽減措置に関する次の記述において、正しいものには〇、誤ったものには×で答えよ。【令和7年度試験】

この税率の軽減措置は、地目が雑種地となっている土地の売買による所有権の移転登記についても適用される。

「土地」の売買による所有権の移転登記等に係る登録免許税の税率の軽減措置(2.0%→1.5%)は、地目の種類を問わず適用されるため、「雑種地」も含まれる。よって正しい。

この税率の軽減措置の適用対象となる土地は、その価額が1,000万円未満のものに限られる。

この税率の軽減措置の適用対象となる土地は、土地の価格を問わず適用される。よって1,000万円未満のものに限られるわけではない。誤り。

この税率の軽減措置は、法人が土地の売買による所有権の移転登記を受ける場合には適用されない。

この税率の軽減措置は、「個人」または「法人」が、土地に関する所有権の移転登記等を受ける場合に適用される。よって法人は適用されないとする本問は誤り。

この税率の軽減措置の適用対象となる土地は、その面積が1,000㎡未満のものに限られる。

×この税率の軽減措置は、土地の規模を問わず適用される。したがって面積が1,000㎡未満のものに限られるとする本問は誤り。

問24 固定資産税


【問24】 固定資産税に関する次の記述において、正しいものには〇、誤ったものには×で答えよ。【令和7年度試験】

住宅用地のうち小規模住宅用地(200㎡以下)に対して課する固定資産税の課税標準は、当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の3分の1の額である。

住宅用地のうち小規模住宅用地(200㎡以下)に対して課する固定資産税の課税標準は、当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の「6分の1」の額である。本問は、小規模住宅用地以外の住宅用地の軽減割合である「3分の1」となっているので誤り。

市町村長は、納税義務者等の求めに応じ、法令で定めるところにより固定資産課税台帳を閲覧に供しなければならない。ただし、当該部分に記載されている住所が明らかにされることにより人の生命又は身体に危害を及ぼすおそれがある場合、当該住所を削除する等の措置を講じたもの又はその写しを閲覧に供することができる。

市町村長は、納税義務者等の求めがあれば、固定資産課税台帳を閲覧に供しなければならない。ただし固定資産課税台帳に記載されている住所が知られることにより、人の生命又は身体に危害を及ぼすおそれがある場合は、「住所を削除する等の措置を講じたもの又はその写し」を閲覧に供することができる。本問は正しい。

市町村は、土地、家屋又は償却資産に対して課する固定資産税額が、土地にあっては 30万円、家屋にあっては20万円、償却資産にあっては150万円に満たない場合においては、原則として固定資産税を課することができない。

市町村は、土地、家屋又は償却資産に対して課す「課税標準」が、土地にあっては 30万円、家屋にあっては20万円、償却資産にあっては150万円に満たない場合においては、原則として固定資産税を課することができない。本問は「固定資産税額」となっているので誤り。

固定資産税は、固定資産の所有者として、登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充
課税台帳に所有者として登記又は登録されている者に対して課されるため、所有者として登記又は登録されている個人が賦課期日前に死亡している場合、固定資産課税台帳に新たな所有者が登録されていなければ何人に対しても固定資産税を課することはできない。

固定資産税は、固定資産の所有者(登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者として登記又は登録されている者)に課されるが、所有者が賦課期日前に死亡している場合、「現に固定資産を所有している者」に対して課される。よって「何人に対しても固定資産税を課することはできない」とする本問は誤り。

問25 不動産鑑定評価


【問25】 不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、不動産鑑定評価基準において、正しいものには〇、誤ったものには×で答えよ。【令和7年度試験】

価格形成要因のうち個別的要因とは、一般経済社会における不動産のあり方及びその価格の水準に影響を与える要因をいい、自然的要因、社会的要因、経済的要因及び行政的要因に大別される。

価格形成要因のうち「一般的要因」とは、一般経済社会における不動産のあり方及びその価格の水準に影響を与える要因をいい、自然的要因、社会的要因、経済的要因及び行政的要因に大別される。本問は「一般的要因」ではなく、「個別的要因」のとなっているので誤り。

尚「個別的要因」とは、不動産に個別性を生じさせ、その価格を個別的に形成する要因をいう。

収益還元法は、賃貸用不動産又は賃貸以外の事業の用に供する不動産の価格を求める場合に特に有効な手段であり、自用の不動産であっても賃貸を想定することにより適用される。

収益還元法は、賃貸用不動産、事業用不動産の価格を求める場合に特に有効な方法である。また自用の不動産についても、賃料を想定することで適用が可能となる。よって正しい。

原価法における減価修正の方法としては、耐用年数に基づく方法と、観察減価法の2つの方法があり、これらは併用するものとする。

原価法における減価修正の方法には、①耐用年数に基づく方法②観察減価法の2つの方法があり、原則としてこれらを併用するものとされている。よって本問は正しい。

対象建築物に関する工事が完了していない場合でも、当該工事の完了を前提として鑑定評価を行うことがある。

対象建築物に関する工事が完了していない未完成物件を前提に、鑑定評価を行うことは可能である。これを未竣工建物等鑑定評価という。本問は正しい。

問46 住宅金融支援機構

【問 46】 独立行政法人住宅金融支援機構(以下この間において「機構」という。)に関する次の記述において、正しいものには〇、誤ったものには×で答えよ。【令和7年度試験】

機構は、災害により住宅が滅失した場合におけるその住宅に代わるべき住宅の建設又は購入に係る貸付金について、一定の元金返済の据置期間を設けることができる。

機構は、災害により住宅が滅失した場合におけるその住宅に代わるべき「住宅の建設又は購入、被災住宅の補修に必要な資金」を貸し付ける業務を行っている。またこの貸付金について主務大臣と協議の上「一定の元金返済の据置期間」を設けることができる。よって正しい。


機構は、証券化支援事業(買取型)において、債務者又は債務者の親族が居住する住宅のみならず、賃貸住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権についても譲受けの対象としている。

機構は、証券化支援事業(買取型)において、債務者又は債務者の親族が居住する住宅(自己または親族)の建設又は購入に必要な資金の貸付けを行っているが、「賃貸住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付け」は対象外である。よって誤りとなる。

機構は、高齢者が自ら居住する住宅に対して行うバリアフリー工事に係る貸付けについて、貸付金の償還を高齢者の死亡時に一括して行うという制度を設けている。

機構は、高齢者が自ら居住する住宅に対して行うバリアフリー工事に係る貸付けについて、貸付金の償還を「高齢者の死亡時に一括して行う」という高齢者向け返済特例制度を設けている。よって正しい。

高齢者向け返済特例制度とは、高齢者は亡くなるまでは月々の利息のみを返済し、死亡時に融資住宅や敷地の売却等により、借入金の元金を一括返済する制度のことである。

機構は、市街地の土地の合理的な利用に寄与する一定の建築物の建設に必要な資金の貸付けを業務として行っている。

機構は、「合理的土地利用建築物の建設」又は合理的土地利用建築物で、人の居住の用その他その本来の用途に供したことのないものの購入に必要な資金の貸付けを業務として行っている。よって「市街地の土地の合理的な利用に寄与する一定の建築物の建設」に必要な資金の貸付けを業務として行っている。とする本問は正しい。

問47 景品表示法


【問47】宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定において、正しいものには〇、誤ったものには×で答えよ。【令和7年度試験】


団地(一団の宅地又は建物をいう。)と駅との間の道路距離は、取引する区画のうち駅から最も近い区画(マンション及びアパートにあっては、駅から最も近い建物の出入口)を起点として算出した数値又は駅から最も遠い区画(マンション及びアパートにあっては、駅から最も遠い建物の出入口)を起点として算出した数値のいずれかを表示しなければならない。

団地と駅との間の道路距離は、取引する区画のうち駅から「最も近い区画を起点として算出した数値」及び、駅から「最も遠い区画を起点として算出した数値」の両方を表示しなければならない。よって「いずれかを表示しなければならない。」とする本問は誤りとなる。

新築分譲マンションを販売するに当たり、住戸により理費の額が異なる場合であって、その全ての住宅の管理費を表示することが困難であるときは、最高額のみで表示することができる。

全ての住宅の管理費を表示することが困難であるときは、「最低額」と「最高額」を表示する必要がある。「最高額のみで表示する」とする本問は誤りである。

物件の近くに新設される予定の駅等又はバスの停留所については、当該路線の運行主体が公表していれば、現に利用できるものではなくても新設予定時期を明示して表示することができる。

「運行主体」が公表している新設予定の駅やバス停であれば、現に利用できるものではなくても、「新設予定時期」を明示すれば表示することができる。本問は正しい。

道路距離 80mにつき1分間を要するものとして、賃貸物件から最寄りの駅までの徒歩による所要時間を算出したところ 15分50秒であった。この場合、当該所要時間を15分と表示してよい。

道路距離 は80mにつき1分で表示することができる。しかし秒単位は切り上げなければならないため、15分50秒の場合「所要時間は16分」と表示する必要がある。よって「15分と表示してよい。」とする本問は誤りとなる。

問48 統計


【問 48】次の記述において、正しいものには〇、誤ったものには×で答えよ。【令和7年度試験】

年次別法人企業統計調査(令和5年度。令和6年9月公表)によれば、令和5年度における不動産業の営業利益は7兆円を超えているが、前年度に比べ減少した。

令和5年度における不動産業の営業利益は7.3兆円であり、対前年度比で+23.6%と2年ぶりの増加となっている。「前年度に比べ減少した。」とする本問は誤り。

建築着工統計調査報告(令和6年計。令和7年1月公表)によれば、令和6年の新設住宅着工戸数は、持家、分譲住宅のいずれにおいても前年に比べ減少した。

令和6年の新設住宅着工戸数は、持家が-2.8%、分譲住宅が-8.5%いずれも前年に比べて減少している。よって正しい。

令和7年地価公示(令和7年3月公表)によれば、令和6年1月以降の1年間の地価変動率は、三大都市圏平均では住宅地、商業地ともに上昇となったものの、地方圏平均では住宅地、商業地ともに下落となった。

令和6年の地価動向は、全国平均・三大都市圏平均・地方圏すべてにおいて、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも4年連続の上昇となっている。「地方圏平均では住宅地、商業地ともに下落となった。」とする本問は誤り。

令和7年版土地白書(令和7年5月公表)によれば、土地取引について、売買による所有権の移転登記の件数でその動向を見ると、令和6年の全国の土地取引件数は 200万件を超えており、前年に比べ大きく増加した。

令和6年における土地の売買による所有権の移転登記の件数は、全国で約132万件であり、ほぼ横ばいで推移しており、大きく増加はしていない。よって「前年に比べ大きく増加した」とする本問は誤り。

問49 土地

【問 49】 土地に関する次の記述のうち、適当なものに〇、不適当なものに×で答えよ。【令和7年度試験】

川沿いの低地に堆積している川が運んだ土砂は、重い構造物を支持できる。

川が運んだ土砂は、地盤が緩く、重い構造物を支持できるとは言い難い。よって「重い構造物を支持できる」とする本問は不適当である。

砂州や砂丘には、粒径のそろった砂が堆積しており、地下水位が浅い箇所では、液状化しやすくなる。

「地下水位が浅い」ということは、地面から近いところで水が流れているということ。また「粒径のそろった砂」とは、砂の粒が揃っていることにより、噛み合う力が弱くなり水が浸透しやすい状態である。これら条件と相まって「液状化しやすくなる」とする本問は適当といえる。

丘陵地は、山地ほど斜面の勾配がきつくなく、山地に比べ斜面崩壊は生じ難いといえる。

丘陵地は平野と山地の中間にあるなだらかな地形である。住宅街にもなる「丘」になっている場所で、山地に比べ斜面の勾配が急ではないため、斜面崩壊は(山地より)生じ難いといえる。よって本問は適切。

台地は低地より古い時代に形成された地盤であり、一般に構造物を支持できる強度を有している。

台地は低地より古い時代に形成された強固な地盤であるので、住宅に適した地盤といえる。よって「一般に構造物を支持できる強度を有している。」とする本問は適切といえる。

問50 建物


【問 50】 建物の構造と材料に関する次の記述のうち、適当なものに〇、不適当なものに×で答えよ。【令和7年度試験】

鋼材の素材の鋼は、鉄や炭素などの成分を含んでおり、炭素量が多いものほど、軟質で強度が小さい。

前半部分の鋼材の素材の鋼は、鉄や炭素などの成分を含んでおりは正しいが、後半部分の炭素量が多いものほど、軟質で強度が小さい。が不適当。炭素量が多いものほど「硬質で強度が大きくなる」

鋼材は、熱に弱く、さびやすいので、耐火や防錆の処理を施す必要がある。

適当。鋼材は熱に弱く、さびやすいという性質があるため防火処理・防錆処理を施す必要が不可欠である。

鋼材は、強度が高く、粘りがあり、比較的小さな断面部材で荷重に耐えることができる。

適当。鋼材は、強度が高く、粘り(靭性)があり、同じ荷重を支えるのに必要な断面が木材やコンクリートよりも小さくて済むため、比較的小さな断面部材で荷重に耐えることができる。

鋼材の素材の鋼の密度は、木材やコンクリートに比べて大きい。

適当。鋼材の素材の鋼の密度は、木材やコンクリートに比べて大きい。

次回は「権利関係」の解説をお届けいたします!お見逃しなく!

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この記事を書いた人

約10年広告代理店でディレクターとして勤務。コロナ禍で将来の不安から宅建試験を受験し合格。趣味は音楽、楽器、映画鑑賞など。

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